無宗派で葬儀を執り行った後、遺族が次に直面するのが、ご遺骨の「納骨」と、その後の「供養」をどうするかという問題です。特定の菩提寺を持たない無宗派の場合、その選択肢は仏式に比べて格段に広く、より自分たちの価値観に合った方法を選ぶことができます。まず、納骨先ですが、特定の宗派に属していないため、お墓選びに宗教的な制約がありません。選択肢としては、①公営霊園、②宗教不問の民営霊園、③納骨堂、などが挙げられます。公営霊園は費用が安いというメリットがありますが、希望者が多く抽選になることも少なくありません。民営霊園は、設備が整っているところが多いですが、費用は比較的高めです。納骨堂は、屋内に設けられた納骨スペースで、天候に左右されずにお参りできるという利便性から、近年人気が高まっています。これらの施設では、多くの場合「永代供養」という形で、お墓を継承する人がいなくなっても、施設側が永続的に供養・管理をしてくれるプランを選ぶことができます。また、無宗派だからこそ、従来のお墓という形にとらわれない、新しい供養の形を選ぶ方も増えています。その代表例が「自然葬」です。細かく砕いたご遺骨を海に撒く「海洋散骨」や、墓石の代わりに樹木を墓標とする「樹木葬」などがこれにあたります。「自然に還りたい」という故人の遺志を尊重する形で、多くの人に選ばれています。さらに、ご遺骨の一部を小さな骨壺やペンダントに入れ、自宅で供養する「手元供養」という形も、故人を常に身近に感じていたいという想いから広まっています。その後の供養については、仏式のような一周忌や三回忌といった年忌法要はありません。その代わりに、故人の命日や誕生日に、親族や親しい友人が集まって食事をしながら思い出を語り合う「偲ぶ会」を開いたり、故人が好きだった場所へ旅行したりと、自由な形で故人を想う時間を持つのが一般的です。無宗派の供養とは、形式に縛られることなく、遺された人々が、自分たちらしい形で故人との繋がりを育んでいく、創造的なプロセスと言えるでしょう。
無宗派葬儀の後の供養はどうする